ネイリストになりたい!と思ったときに一番手っ取り早いのはネイルスクールに通うこと。でも一言でネイルスクールと言っても、その形態はさまざま。
ということで今回は各ネイルスクールの特徴とメリット・デメリットなどを詳しくご紹介します。自分の目的に合ったネイルスクールを見つけてくださいね!
▼ネイリストという職業について詳しくはこちらの記事もご覧ください
ネイリストになるために必要な資格
ネイルスクールについてご紹介する前に、まずはネイリストになるために必要な資格について知っておきましょう。ネイリストは実は国家資格ではありません。
ただほとんどのネイルサロンは採用条件として「JNECネイリスト技能検定」の所持を挙げています。
このJNECネイリスト技能検定は、公益財団法人「日本ネイリスト検定試験センター」が主催するネイルや爪の知識と技術をはかる検定試験(1級・2級・3級)です。
資格は他にも「JNAジェルネイル検定(初級・中級・上級)」などがありますが、多くのネイルサロンでは
としているところが多いです。そのためまずは「JNECネイリスト技能検定」2級以上の取得()がネイリストになるための道と言えるでしょう。
JNECネイリスト技能検定とJNAジェルネイル検定はすぐに1級(上級)を受験することはできません。まずは3級(初級)に合格→2級(中級)に合格→1級(上級)の受験が可能になります。
ネイルスクールの種類
さて、ネイリストになるにはJNECネイリスト技能検定の1級(最低でも2級)の所持が必要だと分かったところで、本題であるネイルスクールについて見ていきましょう。
ネイルスクールは大きく分けて以下の5つに分類できます。
- JNA認定校
- JNA認定校ではないネイルスクール
- 職業訓練校
- 通信のネイルスクール
- ネイルサロンが行うネイルレッスン
1つずつ詳しくご紹介しますね。
JNA認定校
JNA認定校の特徴
JNA認定校とは、NPO法人「日本ネイリスト協会」が定めるカリキュラム、教育者、施設など安心・信頼のための基準を満たしたネイルスクールです。
高度な知識と技術を持ったプロのネイリストを育てるための、まさに「ネイルスクール中のネイルスクール」と言えるでしょう。
JNA認定校のメリット
JNA認定校の最大のメリットは、JNA認定講師()がいること。高度な技術を得ることができます。
JNECネイリスト技能検定やJNAジェルネイル検定の実技試験は1つ1つの所作に決まりがあり、その所作はJNA認定講師は必ず知っています。その知識を得られるのは各検定試験取得の早道となるでしょう。
JNA認定講師とは日本ネイリスト協会の講師会のメンバー。ネイリスト技能検定やジェルネイル検定の試験官を務めたりする、高度な知識と技術が求められるネイルの資格の中でもトップの資格です。ネイルサロン・ネイルスクールでの採用で優遇されることも。
さらにJNA認定校では「JNAジェルネイル検定」初級の実技試験が免除されます(筆記試験はあり)。受験会場もそのスクールなので、通い慣れた場所でJNAジェルネイル検定を受験することが可能。他にも、
- セミナー受講割引:JNAが主催するセミナーなどの受講料が割引になる
- 主催コンペ出場料割引:ネイル技術を競うコンペティション「全日本ネイリスト選手権」などの出場料が割引になる
- 入会金免除:JNA個人正会員の入会金が免除されます。会員になると様々な特典が受けられる
- 認定講師資格にはJNA認定校卒業が1つの条件
とさまざまなメリットが。
特に将来、JNA認定講師を目指そうとしている方はJNA認定校を卒業しておく必要があります(もしJNA認定校を卒業していないとJNA認定校で単位を取得しなければならない=時間とお金が余分にかかる)。
本気でネイリストを目指すなら、間違いなくJNA認定校を選ぶべきです。
JNA認定校のデメリット
デメリットのなさそうなJNA認定校ですが、1つだけあります。それは学費がかなり高いこと。
JNECネイリスト技能検定1級までカバーしているコースだと3ヶ月〜1年で100万円前後かかるスクールがほとんどです。もちろんその分技術と知識が得られるので、一概に高いとは言えないですが…。
JNA認定校一覧
JNA認定校は美容学校(美容師を目指す学校)も含まれているので注意が必要です。ネイルだけを学びたい場合はネイル専門のネイルスクールを選びましょう。
以下からネイル専門のネイルスクール一覧が確認できます。
JNA認定校ではないネイルスクール
JNA認定校ではないネイルスクールの特徴
JNA認定校は教室の広さや防災設備、生徒人数に対してのJNA認定講師の数などさまざまな基準があり、それに満たないネイルスクール(非認定校)がここに当てはまります。
ネイルサロンがサロンスペースを区切ってネイルスクールをやっているところも。JNA認定講師がいない場合が多いです。
JNA認定校ではないネイルスクールのメリット
JNA認定校に比べ、学費が安い傾向にあります。
また、JNA認定校が少ない地方では近所にある非認定校のネイルスクールの方が通いやすいというメリットもあります。
JNA認定校ではないネイルスクールのデメリット
JNA認定校には基準があるとは言え、そんなに難しい基準ではありません。そのためJNA認定校ではない理由がどこなのか、きちんと見極める必要があります。
例えば設備の不十分さなら譲歩できますが、JNA認定講師がいないとなると得られる知識・技術に限界が。
もちろん自分がきちんと努力すればJNECネイリスト技能検定にも合格できますが、試験内容に精通しているJNA認定講師がいるといないとでは大きな差があると言えるでしょう。
職業訓練校
職業訓練校の特徴
職業訓練とは、就職に役立つ知識やスキルを無料で習得することのできる国・自治体の制度。条件によってはお金をもらいながら職業訓練することもできます。
職業訓練は、
- 公共職業訓練:失業保険を受給中の方
- 求職者支援訓練:雇用保険受給の資格のない方(雇用保険に入っていなかった求職者、失業保険の受給が終了した求職者など)
と2種類あり、それぞれ訓練期間に違いがあったりします。
職業訓練はご自身の住所を管轄するハローワークで申し込めるので、まずは自分が職業訓練に通えるのかどうかハローワークに問い合わせてみましょう。
職業訓練校のメリット
なんと言っても無料で通えること(場合によってはお金をもらいながら通える)。
JNA認定校が職業訓練校になっていることもあるので、間違いない知識と技術を得ることが出来ます。
職業訓練校のデメリット
職業訓練は就職するための制度なので、基本的に働きながらだと通えません。さらにネイルは特に人気の資格なため、倍率が高いことが多いです。
そして職業訓練校は国や自治体から助成金をもらっているので、中には助成金目当ての悪質な訓練校も…。応募する前にその訓練校の口コミなどを見て見極めるようにしましょう。
通信のネイルスクール
通信のネイルスクールの特徴
通信講座で学べるネイルスクール。JNA認定校が通信講座を行っている場合もあります。
基本的にはDVD等で技術を学びますが、受講中に何度か実際にスクールに行き直接講師から指導を受けられる場合が多いです。
通信のネイルスクールのメリット
働きながらだとなかなか通うことも難しいネイルスクールですが、通信なら時間問わず学ぶことができます。
通信のネイルスクールのデメリット
やはりDVDなどがメインになるので技術習得が難しいです。
何度かスクーリング(実際にスクールに行って学ぶこと)があるとしても、それだけではJNECネイリスト技能検定に受かるレベルに行くには相当の時間と努力が必要になるでしょう。
ネイルサロンが行うネイルレッスン
ネイルサロンが行うネイルレッスンの特徴
JNA非認定校と似ていますが、ネイルサロンでネイルレッスンを行っているところも多くあります。
こちらはネイリストになりたい、というよりは「自分でジェルネイルをやりたい」「セルフの技術を上達させたい」という方のためのレッスンが多いです。
ネイルサロンが行うネイルレッスンのメリット
大体の場合「1回2時間で○○円」としているところが多く気軽に通えるのがメリットです。
ネイルサロンが行うネイルレッスンのデメリット
プロのネイリストになるための技術と知識を得ることは難しいでしょう。
まとめ
以上、各ネイルスクールの特徴、メリットとデメリットをご紹介しました。まとめると、
- プロのネイリストになりたいなら間違いなくJNA認定校を選ぶべき
- 求職中なら職業訓練校もあり。ただし倍率は高め
- JNA非認定校や通信は特別な理由(費用を抑えたい・通う時間がない・近所にJNA認定校がない等)がある場合に検討
といったところ。
ネイリストになりたいと考えている方の参考になれば幸いです!