最近よく耳にするようになった「一層残し」「ベース残し」という単語。なにやらジェルネイルに関係するらしい?爪が痛まないらしい?とは聞くけど、実際「一層残し」がなんなのかわからない!という方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、ジェルネイルの「一層残し(ベース残し・フィルイン)」について解説。爪が本当に痛まないのかもご説明いたします!
ジェルネイルの「一層残し」ってなに?
そもそもジェルネイルは、水飴のような樹脂をUVライトで硬化して爪の補強をする技法。
一度でもジェルネイルをしたことがある方はご存知かと思いますが、ジェルネイルは塗っては硬化塗っては硬化…と繰り返し最終的にはいくつかの層が出来上がりますよね。一般的には、
- ベースジェル
- カラージェル(1回目)
- カラージェル(2回目)
- カラージェル(必要なら3回目)
- アート等
- ベースジェル
- トップジェル
と、5〜7層ほどになることが多いです。
そしてオフする時にはアセトンという成分が含まれた専用のリムーバーに浸すことにより硬かったジェルネイルが溶けるので、ウッドスティックなどを使ってこそぎ落とすような形でオフしていきます。
さて以上が一般的なジェルネイルですが、いよいよ本題の「一層残し(ベース残し)」について。
これは一度付けたジェルネイルのベースジェル(一層目)の部分だけを残し、上から新しいジェルネイルを付けるという技法。別名「フィルイン」とも呼ばれています。
リムーバーを使ってオフするとベースジェルもすべて落ちてしまうので、マシーンなどを使ってベースジェル以外の部分を削ってオフしていきます。
一層残しの手順としては、
- カラージェルやトップジェルを削りとる
- ベースジェルだけ残す
- 伸びた自爪の部分にだけ新しいベースジェルを乗せる
- その上から新しいカラージェルやトップジェルを乗せる
となります。
ジェルネイルの「一層残し」は爪が痛まないって本当?
さて、では「一層残し」のメリットと言われている爪の痛みの軽減は本当なのでしょうか?
爪が痛む原因は主に乾燥です。リムーバーに含まれる成分のアセトンが爪を急激に乾燥させるため、頻繁なオフは爪を痛めます。しかし一層残しはそもそもリムーバーを使わないので「痛まない」と言われているわけですね。
こう聞くと「じゃあやっぱり一層残しは爪が痛まないんだ!」と思ってしまいますが、ちょっと待って下さい。
一層残しは、一度付けたジェルネイルのベースが付いたままなわけです。
本ブログでは何度も「ジェルネイルは3週間〜1ヶ月でのオフもしくは付け替えが必要」と言っており、その理由は長期間放置するとジェルネイルと自爪の密着がなくなり浮いてくる=その浮いたところに水や雑菌が入りグリーンネイルになってしまうから。
1本だけグリーンネイル?ぽくなっちゃってるとこあるんだけどこれやびいかな??ここだけでも自分でオフした方が良いのかな???????? pic.twitter.com/Vau8ZiS8Be
— ちゃんもも (@omochi_momochi) August 28, 2020
一層残しはベースジェルがそのまま=2ヶ月近く同じベースジェルのままということになるわけです。確かにアセトンによる爪の痛みはないかもしれませんが、グリーンネイルになってしまったら台無しです。
そもそもアセトンによる爪の痛みも、きちんと3週間〜1ヶ月という期間を守ってオフ・付け替えをしていれば気にならない程度のもの。
「一層残しはリムーバーを使わないから爪が痛まない」とだけ思っていると怖いことになるかもしれません。
ジェルネイルの「一層残し」の怖いところ
このように長期間同じベースジェルが付いたまま=浮きやすい=グリーンネイルになる可能性が高い、というのが一層残しの最も怖いところなのですが、さらにもう1つ。
分厚いカラージェルやトップジェルの層を削り落とすために、ネイルサロンで一層残しをする場合はほぼ必ずネイルマシーンを使って削り落としていきます(ネイルマシーンの例⇓)
高速回転しているので少しでも力加減を間違えるとお客様が熱く感じてしまったり指を削ってしまったり、はたまた自爪まで削ってしまったり…。
そのため、一層残しを大々的に掲げているネイルサロンはおそらく大丈夫だとは思いますが、ネイリストになったばかり!という方に一層残しをしてもらうのはあまりオススメできません。
ジェルネイルの「一層残し」ぶっちゃけ良いの?悪いの?
「もうまどろっこしい!結局「一層残し」はやったほうがいいの?やらないほうがいいの?」というところですが…ぶっちゃけオススメはしません。その理由は以下。
- リムーバーを使わないから爪が痛まないというが、1ヶ月に1回のオフならそこまで痛まない
- 2ヶ月近く同じベースジェルを付け続けることのデメリットが大きい
- きちんとネイルマシーンの技術を持ったネイルサロンを見つけるのが大変
デメリットを言わず「爪が痛まないから一層残ししたほうがいいですよ〜」としか言われなかったら、そのサロンはやめておいたほうがいいかもしれません…。逆に、
- きちんと一層残しに適したジェルを使用している
- 一層残しするためのマシン技術を得ている
というネイリストなら一層残しもアリ!と言えます。
ジェルネイルの「一層残し」がオススメな時
ここまで一層残しの悪い点ばかり挙げてしまいましたが、一層残しが有効に使える時もあるんです。
それは例えば「どうしてもやってもらったアートが気に入らない!でもやってもらったの先週だし。オフしたら痛むよなぁ」という時。
オフは3週間〜1ヶ月の期間を空けるべきで、短期間にオフをすると爪が痛んでしまいます。
なので、こういうパターンのときは「一層残しでアートを変えてもらう」というのはもちろんアリですよ◎
まとめ
以上、ジェルネイルの「一層残し(ベース残し・フィルイン)」についてご紹介しました。
最近は一層残しを推奨するネイルサロンも多く見かけますが…きちんとデメリットについても知っておくとより安心かと思います。
一層残ししたほうがいいのかな?実際どうなのかな?と悩んでいる方の参考になれば幸いです。